「リバーライト 極」のフライパンを検討中…本当にくっつくの?くっつかない方法ってある?実際に使ってみて分かったデメリットとかも知りたいな。
私が持っているのは玉子焼き器ですが、普通のフライパンとしても使ってます!フライパンの購入を検討している方にとっても参考になる内容ですので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
「リバーライト極」の特徴
アルミなどに比べ「熱伝導率が良い」「丈夫」といった点で優れ、昔からプロの料理家達にも愛されてきた鉄のフライパン。ですが、手入れを怠ると錆びてしまうという欠点が。
その欠点をカバーすべく、一般家庭でも使いやすいよう鉄の表面に「窒化処理+酸化処理」を施したのが、錆びにくくて強いフライパン、リバーライト極シリーズです。
さび止めのための塗装がされていないので、”から焼き”をする必要がありません。
鉄のフライパンには通常、サビ止めの塗料が塗られています。このコーティングを除去するために高温で焼き切る作業のこと。「焼き入れ」とも言われます。
”空焼き”って自宅でやるにはものすごく大変…。空焼きの必要がない「リバーライト極」は、鉄フライパンを手軽に使いたい方に最適の1品です!
「リバーライト」極 トリセツに書いてある使い方
取扱説明書には、使う前の準備として以下の2点が挙げられています。
- 中性洗剤で洗い、よくすすぐ
- 油ならしをする
①:中性洗剤で洗い、よくすすぐ
1番最初は洗剤を使って汚れを落します。(まぁ、どんな調理器具でも最初に洗いますよね。)
②:油ならしをする
- 鍋の3分の1くらいの深さまで油を入れ、弱火で5分
- 火を止めて油を容器に移す
- 余った油をキッチンペーパーなどで、まんべなくすり込む
とにかく念入りに!すりすり、油を馴染ませます。オイルポットを所持していない私は普通の小鉢に油を移し替えました。もちろん、その後調理に使います。
最初にすることはこの2つだけ!1回だけならなんとか頑張れる!頑張ろう!
リバーライト極の取扱説明書には、毎回使う前の準備として「油返し」が推奨されています。
ですが、オイルポット買いたくない…。毎回やるのはさすがに面倒…というあなたのために、私が「油返し」なしでくっつかずに使えている方法をお伝えします。
あくまでも個人の使い方です。公式で推奨されている方法ではありませんので、自己責任の上、ご判断くださいませ。
「くっつく」はこれで回避!油返しなしでキレイに焼くためのコツ5つ
- 予熱はじっくり、温まったら油を入れる
- 一旦冷ましてから”中火以下”で焼く
- 火が通るまでは”さわらない”
- 汚れはしっかり落とす!
- 乾いてからなおす
特に①~③の”焼く時のポイント”は絶対に押さえるべし!
①:予熱はじっくり、温まったら油を入れる
鉄のフライパンで予熱はめちゃくちゃ重要、とあちこちで言われていますが…。
予熱していてもくっつく、という場合は予熱が十分でないことが多いです!
安全装置が鳴るorフライパンから軽く煙が出るまで中火で予熱
あったまってきたかな~、くらいで調理しちゃってない?しっかり予熱しないと確実に失敗します!
油を入れるのは予熱した後です!その理由は、熱源の近くと端っこのほうではフライパンの温度が異なります。油を入れ、その油が全てに行き渡ることで温度が均一になります。
予熱してから油を入れると、サラサラの状態で素早く鍋肌になじんでくれます。油がトロリとしているのは温度が低い証拠。
予熱する前に油を入れると、フライパンが温まる前に油が高温になってしまい酸化してしまいます。十分に予熱→油を入れて馴染ませる、を守りましょう。
②:一旦冷ましてから”中火以下”で焼く
火からおろす、濡れふきんの上に置く、など一旦冷ましてから”中火以下”で焼く
鉄のフライパンの場合、焼く時の最適温度は「170~180℃」です。安全装置はなべ底が「250℃」に達すると鳴りますので、そのまま焼くと温度が高すぎてしまいます!
一旦冷まし、煙が収まってから具材を投入しましょう。
私は玉子焼きの場合、余熱は中火ですが焼く時は弱火、最小=一番左の温度で焼いています。(手早く焼く場合はもう少しだけ強くしてもOK)とにかく中火以上は絶対に使用しません。
予熱でしっかりフライパンを温めたら、焼く時はほぼ弱火!強くても中火以下。
適温って170~180℃なんでしょ?なんでわざわざ200℃以上にしてから冷ますの?最初から180℃くらいをキープすればいいんじゃないの?
う~ん、そうなんですよね。私も疑問に思って調べてみたんですが、化学的なハッキリとした証拠はみつかりませんでした。鉄の表面にある細かい凹凸が、200℃以上になると開くので油馴染みが良くなる、という意見はありました。
ですが、何年も鉄のフライパンを使っている私の体感としては「煙が出るまで予熱してから冷ます」ほうが失敗しません。
③:火が通るまでは”さわらない”
焼けたら無理なくはがれる、火が通るまでは”さわらず待つ”
フッ素加工のフライパンだと、くっつかないようにフライパンをゆすったり、菜箸で食材を動かしてみたり、無意識のうちにやっちゃいますよね~。これは厳禁。
焼けるとスルッとはがれるものの、焼けていない時に食材を動かすと絶対にくっつきます。何回も繰り返すうちに、焼き過ぎることなく、くっつかない適度な焼き具合が分かってきます。コツを掴めるまでは、ちょっと頑張りましょう。
肉などは周りの色が変わってからひっくり返します。それまではグッと我慢。
周りの色が変わるまで待ててる?結構早くに触っちゃってる方、多いんじゃないかなぁ…。
冷たい食材はちょっと待った!
鉄のフライパンを使う際、冷たい食材はくっつく原因になることが多いのでできるだけ常温に戻しておきましょう。冷たい食材を入れる度に温度が下がる→焼けるまで時間がかかる→まだ焼けてないのにさわる…をくり返すことでくっつきます。
チャーハンを作る時など、ご飯を軽くレンジで温めておくだけで違います。
また、冷凍のものはフライパンの温度を下げてから焼くという手もあります。冷凍餃子などは予熱して油を入れた後、火を止めてからフライパンに並べ、それから弱火~中火で調理といった具合です。
④:汚れはしっかり落とす!
たわしで(ナイロンたわしOK)汚れはしっかり落とす!
出来上がった料理はすぐに移し替えましょう。長時間食材を入れたままにするのは、塩分や酸によりフライパンの劣化につながりますので絶対にNGです。
通常の汚れであれば洗剤は使わず、温かいうちにたわしや竹ササラで洗います。しっかり力を入れてガシガシしちゃって下さい!汚れが残ったままの状態だと、その部分が焦げる→くっつきの原因になりますので、汚れはきちんと落とすことが大事。
※竹ササラ:細く裂いた竹や木などを束ねた道具。 硬くて弾力があり、鍋やフライパンを傷つけることなく、こびりついた焦げや汚れを落すことができます。
すぐ洗い物に取り掛かれない時は、水またはお湯だけでもはっておきましょう。(ふやけて落としやすくなります。)
鉄のフライパンのお手入れに洗剤は使わないって言われているけど、本当に水だけでキレイになるの?衛生的にも心配…。
洗剤で洗うことが当たり前だと、ちょっと抵抗ありますよね~。
ですが、心配ご無用!そもそも焦げ付かせない限りスルッと食材がはがれるので、あんまり汚れませんし、もしギトギトの油汚れが気になる!という場合には先にペーパータオルなどで汚れを拭き取ってから、洗剤で洗いましょう。
ただし、その後は油を薄く塗っておく、または次回に使う際には油を丁寧に馴染ませる、これは必須です。
金たわしは使っていい?
鉄のフライパンは、金属製のヘラなども余裕で使えますよね。なので金たわしもOKなんじゃない?と思いがちですが…結論としては「毎回のお手入れには使わないほうがいい」です。理由は、せっかく育った油膜がはがれてしまうから。
頑固な汚れが落ちない!たわしや竹ササラでやっても無理!という時に限って使うようにしましょう。
もし焦げ付いてしまったら…
フライパンで重曹を入れたお湯を沸かし、汚れを浮き上がらせます。その後たわしで洗い、それでも落ちないようならクレンザーで磨きます。たいていの焦げ付きは、これで十分きれいになりますよ。
説明書には汚れを焼き切る方法が載っていますが、私はちょっとこわい。ヤケドとか。なので奥の手として温存してます。笑
上記のような方法で汚れを落とした場合、お湯によって油膜がとれてしまうので、次に使う際はいつもより念入りに油を馴染ませましょう。
本当は使用後に油を塗っておく、が正解です。でもめんどくさいやん?私はこの方法で難なく使えております。
⑤:乾いてからなおす
サビにくいとはいうものの…乾かしてからなおす
リバーライト極のフライパンは、窒化処理をおこないサビにくい仕様になってはいるものの、洗ってそのまま放置、はいかがなものかと。(私は、たまに放置してるけど 汗)
洗った後は、ふきんなどで水分を拭き取るか、火にかけて水気を飛ばしましょう。私は洗った後、水切りかごに放置してしまうことがたまに(嘘、たまにでなく良くある 笑)ありますが、今のところサビることなく使えています。
注意したいのは、シンク下などの湿気の多い場所にすぐなおしてしまうこと!これでサビ(カビ)が発生してた!という声もあり。しっかり乾くまでは、風通しの良い場所に置いておきましょう。
実際の使用例
難しいと言われている目玉焼きも、上述したコツを守ればスルンと焼けます!
焦げ目がついたらフライパンをゆすってみる。焼けてたら目玉焼きが勝手に動きます。
我が家の子どもは目玉焼きの「白身の固まってない部分」が苦手で、両面焼いてほしいとリクエストされます。難易度高そうですけど、これもコツさえ守れば大丈夫!とにかく弱火で焼けるまで待つ!
私が持っている玉子焼き器のサイズは「小 (13cm×18cm)」。卵3~4個が焼きやすく、小ぶりでお弁当のおかずを作るのにも重宝します。野菜とか、ソーセージとか、玉子焼き以外のものもガンガン焼いてます。
ある日、腹ペコ家族の胃袋を満たすため、フライパン2つでお好み焼きをせっせと焼くことに。ひっくり返すの超ムズでしたが、やれんことはない。
焦げ付きやすいチーズを焼いた後でもご覧のとうり。さすがにスルっとは無理ですが、ヘラでグッとやればすぐに取れます。
コーティングが剥がれる心配なんてしなくていい、たわしで思いっきり洗えるので気持ちもすっきり。キレイになりました。
玉子焼き器で他のもの焼いてもいいの?という声があるようですが、焼いていいでしょ?あかんの?焼いたもののニオイが残って気になる…とか、今までそういうことは一切ありません。
四角いだけで普通のフライパン。どんどん使って育てましょう。使えば使うほどに馴染んで、より使いやすくなりますよ。
玉子焼き器じゃなくて、フライパンのことをもっと知りたいんだけど…と思ったアナタはこちらの記事をどうぞ。初めての鉄フライパン奮闘記。
リバーライト極:メリット
- コツさえ掴めばくっつかない!
- 買い替えのストレスなし!
- 鉄分補給ができる
- シャキッと仕上がるような気がする
メリット①:コツさえ掴めばくっつかない!
購入して以来、玉子焼きやそれ以外のものも調理して、ほぼ毎日のように使っていますが、とにかくくっつかない!
1度だけ玉子焼きが焦げましたが、それは子どもが初めての「出汁巻き」に挑戦した時のみ。まだ焼けてないのにさわっちゃったから。(横で見てて本当に使い方を誤るとくっつくんだなー、と思った 笑)
でも焦げ付いてもリカバリーできるんですよね~、ガシガシ洗って汚れをきちんと落としておけば、また次からスルッと焼ける。
前述した「押さえるべきポイント5つ」特に①~③、焼く時のポイントをしっかり守れば大丈夫!
メリット②:買い替えのストレスなし!
我が家ではフライパン、鍋、すべてフッ素加工のものとはおさらばしました。
もうこれで何十年かは買い換える必要がない!それだけでも気持ちがラクになった!
軽くて手軽に使える、焦げ付かない、確かにフッ素加工は楽ちんかも知れませんが、寿命が短すぎる!たったの2年ほどでコーティングがはがれ、はがれたところだけ食材がくっつく、とかイヤすぎる!
そもそもあんなデカいゴミ、しょっちゅう捨てたらいかんよ…。環境を考えると、やめとくべきだよ。一生ものと言われる鉄フライパンにしてからは、罪悪感から解放され心が軽くなりました。
メリット③:鉄分補給ができる
鉄のフライパンは、調理中に鉄が溶け出して鉄分の補給ができるといわれています。(わずかではありますが)
いやいや、わずかでもフライパン使うだけで摂取できるならありがたい。鉄分の多い食材って意外と限られてるし、毎日摂るのむずかしいし。手軽に栄養価をアップできちゃうのはありがたいですよね!
メリット④:シャキッと仕上がるような気がする
気がするって何だよ…と思ったアナタ、そう、これこそが本音。ハッキリと違いが分かる!ってほど劇的な変化はないです。笑
もやしとかキャベツとか、シャキッとしてる!と思う。でも「リバーライト 極」と「フッ素加工のフライパン」で作った料理を同時に比べてみないと「過去は思い出せん」のよ。
きっと、炒め物はシャキッとしてる!…これはメリットです 笑
リバーライト極:デメリット
- 油はある程度、絶対に必要
- 重い
デメリット①:油はある程度、絶対に必要
リバーライト極をはじめ鉄のフライパンは、油膜が命。かなり育ってきたフライパンでも、ある程度の油は絶対に必要です。
フッ素加工のフライパンのように「油なし」で調理することはほぼ不可能です。(蒸す、煮る、茹でるなどの調理は省く)
ヘルシーにしたい!油を極力使いたくない!なら、リバーライト極などの鉄フライパンはやめときましょう!
デメリット②:重い
私が使っている玉子焼き 小 Mサイズ (13×18㎝)の重さは590g。片手で簡単に持ち上げられますし、玉子液を均等にするために傾けるのも楽にできます。
これくらいのサイズならそんなに気になりませんが、鉄のフライパンはフッ素加工のフライパンと比べると、重い…。
リバーライト極フライパンと玉子焼き器の重量を、フッ素加工のものと比べてみました。
サイズ | リバーライト | ティファール | 和平フレイズ | パール金属 |
玉子焼き | 590g | 562g | 250g | 340g |
20cm | 560g | ー | 310g | 370g |
22cm | 650g | 615g | ー | ー |
26cm | 950g | 893g | 500g | 440g |
28cm | 1300g | 1055g | ー | 530g |
意外にもティファールは鉄フライパンとそんなに重さは変わらず。ですが、和平フレイズやパール金属の「軽さ」をウリにしているシリーズとはかなりの差があることが分かります。
ほぼ倍の重さ!
フライパン選びで最優先項目が「軽さ」なら、絶対におすすめしません。
リバーライト 極 よくある質問
リバーライト極の安全性は?
リバーライト極って、窒化加工されてるのよね?コーティングみたいなもの?
窒化加工とは、窒素を金属に浸透させて表面に薄い硬化層を作り、硬度を高める処理のこと。フライパンの表面に何かコーティングをしているわけではありません。
なのでコーティングが剥がれる、という心配は無用です!
また、東日本大震災以降、フライパンの製造に使われる素材に放射性物質が含まれていないか?という問い合わせが来るようになったそう。
リバーライト極の製造に使用されている原料は鉄鉱石とスクラップ(鉄の廃材)で、鉄鉱石はオーストラリア・ブラジルなどから輸入、日本国内で調達されるスクラップは全量検査済み。放射性物質は一切含まれていないことを確認しているそうです。
参考:リバーライトがなぜ鉄(鋼板)にこだわるのか|リバーライト公式
IHで利用できる?
「リバーライト 極」のシリーズは、200v IH(電磁調理器)を含む全ての調理用熱源で使用が可能です。(アジア鍋、グリルパン以外)
偽物の見分け方
公式サイトにも注意喚起されているように、リバーライト極の偽物はけっこう出回っているようです…。
以下のリバーライト公認のオフィシャルショップは、リバーライトの社員が定期的に巡回し、販売員の方々がお客様に充分な商品説明が出来るよう、常に商品情報を提供し続けているお店です。
- 鐵兎堂
- 雑貨ショップドットコム
- TOOL&MEAL
- グッズラボ
- ニチエー
- 日々ノ道具奥田金物
- こだわりやさん.Com
- プロキッチン
- 株式会社ここ
- フライパン倶楽部
偽物を掴まないためには、安心できるショップで購入するのが1番!
まとめ:くっつくは回避できる!コツを押さえれば油返しなしでもキレイに焼けます
いかがでしたでしょうか?
コツさえ掴めば”くっつく”は回避できます。もしくっついてもコーティングを気にすることなく、ゴシゴシ洗えばキレイになる!めんどくさがりの私も、磨けば復活するから大丈夫!と思えるところが気に入ってます。
この記事を読んで、慣れればこんなに使いやすいのか~、と思って頂けたら幸いです。リバーライト極は初心者さんにおすすめの鉄フライパンですよ!