パン屋さんで売ってるパンって原材料わからないよね…?なんで?
そんな疑問にお答えします!
「食品表示基準」により定められている食品表示。実は「どこで、どのように販売されるか」によって、食品表示の適用範囲が違います。そのため、表示されているもの、表示しなくても良いものがあります。
その理由もあわせて紹介しますね。
販売の形態で違います!表示の適用範囲
⚫︎製造場所以外で販売する場合
例:セントラルキッチン(自社工場)など別の場所で作られた惣菜を店舗で販売
容器包装の有無 | 適用範囲 |
容器包装あり | ○ |
容器包装なし | × |
あらかじめパック詰めして販売している商品には表示義務があります。
でも容器包装なし、なら表示しなくていいってことよね?
こういうやつとか〜
これを〇〇gください!ってやつですね、量り売り。こういうのは表示義務がありません。
⚫︎製造場所で直接販売する場合
例:ケーキ屋の奥の工房で作り、それをお店の冷蔵ショーケースで販売する
容器包装の有無 | 適用範囲 |
容器包装あり | ○(「名称」「添加物」「アレルゲン」「保存方法」「期限表示」「製造者」消費期限や保存方法、アレルゲンなどの表示は必要) |
容器包装なし | × |
街のケーキ屋さんやパン屋さんは、これね!
容器包装ありは表示しなくちゃいけないってなってるけど、どんな場合?
個包装や詰め合わせて包装された焼き菓子など。ちゃんと表示のシール貼ってありますよね!
⚫︎その場で飲食させる場合
例:レストラン・喫茶店などその場で飲食させる
容器包装の有無 | 適用範囲 |
ー | × |
そう言われてみれば外食って表示ないよね。
テイクアウトも適用範囲外!
これもテイクアウト!適用範囲外です。
なぜ表示しなくていいの?
原則、容器包装(パックや袋)に入れられた加工食品には、食品表示の義務があります。
ですが、注文に応じてパック詰めして販売するお惣菜や、裸で商品が並んでいるパンやケーキなどは食品表示の対象外です。
なんで裸で販売している商品は表示しなくていいの?
商品に対して聞きたいこと(疑問点や不明点)は、その場で店員に聞けば確認できる、つまり店員との対面販売が前提ということです。
商品のことを詳しく知っている人がいるんだから、表示しなくていいってこと?
そう、聞けば分かるから食品表示をしなくてもいい、というルールです。
食品表示が不要なケースでも、健康危害の発生を防止するためアレルギー情報を店頭のPOPなどで表示しているお店も多いですね。これは食品表示が消費者にとって購入を決める大きな材料になるからです。
アレルギーがある人は、表示している商品を安心して購入できますよね。
特例:容器包装していても表示が免除されるケース
また、以下の場合にも表示が一部免除されます。
⚫︎食品を製造、加工した場所で販売する場合
原材料や栄養成分、内容量などは省略可能。但し、添加物・アレルゲンや消費期限などは省略不可
原材料は書いてないのに「添加物やアレルゲン」が表示されてるのみたことある〜。なんだこれ?って不思議に思った記憶が…。
⚫︎表示可能面積30cm²以下の商品
内容量、栄養成分など、省略できる項目があります。
めっちゃ狭いところに、ちっさい字でぎゅうぎゅうに書かれても読めないっ!その場合、重要な消費期限やアレルゲンなどが優先して表示されています。
まとめ:表示が義務付けられているものは、基本的に容器包装されているもの、でした。
かなりざっくりとまとめましたが、いかがでしたでしょうか?
パン屋さんのパンに原材料表示がないのってなんで?ってずっと気になってたから勉強になりました!
食品表示基準は、加工食品の場合「容器包装されたもの」が適用範囲になっていましたね。バラ売り・量り売りのものに関して、どうしても聞きたい商品情報は店員さんに質問してみましょう。
疑問が解決できたなら嬉しいです。
参考:食品表示法等(法令及び一元化情報)|消費者庁
食品表示法 食品表示基準手引編|東京都福祉保健局健康安全部食品監視課
食品表示基準 第一款 一般用加工食品 第三条|消費者庁