白砂糖が体に悪いって聞いて…本当なの?どの砂糖なら体にいい?
何を選べば安全なのか分からないと不安になりますよね~。
白砂糖(上白糖)が体に悪い!と言われる理由は?
精製されているためビタミンやミネラルが含まれていないから
白砂糖と呼ばれる「精製された砂糖」は、様々なろ過をくり返し不純物を取り除くため、その過程でミネラル成分などの栄養素も一緒に除去されてしまいます。
栄養成分の比較表を見てみると、上白糖やグラニュー糖、三温糖などの「白い砂糖」には、ほぼ炭水化物(糖質)しか含まれていないことが分かります。
上白糖 | グラニュー糖 | 三温糖 | 黒糖 | きび糖 | てんさい糖 | |
炭水化物 | 99.3 | 100 | 99.0 | 90.3 | 98.8 | 96.9 |
ナトリウム | 1 | 0 | 7 | 27 | 20 | 48 |
カリウム | 2 | 0 | 13 | 1100 | 142 | 27 |
カルシウム | 1 | 0 | 6 | 240 | 23 | 0 |
マグネシウム | 0 | 0 | 2 | 31 | 15 | 0 |
リン | 0 | 0 | 0 | 31 | 1.1 | 1 |
鉄 | 0 | 0 | 0.1 | 4.7 | 0.3 | 0.1 |
亜鉛 | 0 | 0 | 0 | 0.7 | 0 | 0 |
銅 | 0.01 | 0 | 0.07 | 0.24 | 0.1 | 0 |
ビタミンB1 | 0 | 0 | 0 | 0.05 | 0 | 0 |
ビタミンB2 | 0 | 0 | 0.01 | 0.07 | 0 | 0 |
ビタミンB6 | 0 | 0 | 0 | 0.72 | 0 | 0.01 |
(見にくくなるため、Tr:最小記載量に満たない微量は ”0”と表示しています。)
さとうきびのしぼり汁をそのまま煮沸、濃縮し、固めた黒糖には様々な栄養成分が含まれています。
もちろん、ミネラルが多く含まれるといっても1日に必要な量をまかなえる、という訳ではありませんが、少しでも体にいい砂糖を選びたい、糖類以外にほとんど何も含まれない砂糖を取るのはイヤ!と考えるなら精製度の低い「茶色い砂糖」を選びましょう。
体にいいと言われる「茶色い砂糖」とは?
体にいいと言われる「茶色い砂糖」とは、精製度が低く、ビタミンやミネラルが残っている砂糖のことを指します。さとうきびを原料とした場合、図のようになります。
黒砂糖
さとうきびの搾り汁を、不純物を取り除きながら煮詰めて、攪拌・冷却して固めたもの。
前述した「原料糖」から作るのではなく、サトウキビからそのまま作る砂糖です。精製度がとても低いので、糖分の他にカリウム、カルシウム、鉄など多くのミネラル成分を含み、濃厚な甘さと、独特な風味があります。
サトウキビは暑くなると糖度が落ちるため、12月頃~4月頃までが製糖のシーズン。お米でいう「新米」ならぬ「新糖」です。旬の季節に作られた黒砂糖は香りが抜群!
一年中販売されていますが、暑くても糖度のおちないサトウキビを使用しているか、冬~春にかけて絞ったものを冷凍保存しているか、だそうですよ。
黒砂糖にも種類がある?
黒砂糖には2種類あり、さとうきびの搾汁を煮詰めて固めた「純黒糖」とも呼ばれるものと、黒糖に粗糖や糖蜜を混ぜ合わせた「加工黒糖」があります。
純黒糖の原材料は、サトウキビのみ。一方、加工黒糖の原材料は、黒糖の他に粗糖や糖みつなど。カラメル色素で着色されているものもあります。
沖縄以外では「加工黒糖」の割合が多いので、原材料は必ず確認しましょう。
国産の「純黒糖」を選べば間違いなし!
沖縄黒糖マークは沖縄県黒砂糖協同組合が審査し、原材料が「さとうきび」の商品に表示することができます。マークがついていれば「純黒糖」とすぐに分かる「安心・安全な黒糖のしるし」ですね!
(原材料がさとうきびの純黒糖で、マークがついていないものもあります。)
参考:僕らが黒糖を食べる理由|沖縄県黒砂糖共同組合
原料糖
砂糖を作る際、収穫されたサトウキビは、放置しておくと蓄えられたショ糖が減ってしまうため、すぐに現地の工場で「原料糖」に加工します。
サトウキビをそのまま遠方の工場へ運ぶには「カサ」が大きいので、原料糖に加工することで輸送しやくすくなりますし、品質が安定するというメリットも。
このように作られた「原料糖」が各地の製糖工場へ送られ、様々な砂糖が作られます。そのまま食品として食べるには適さない、加工用の砂糖です。
(てん菜の場合はさとうきびと異なり、原料糖は作られず、ほとんどが生産地で精製まで行われます。)
粗糖(そとう)
原料糖とほぼ同じものですが、食べられるように異物や雑菌など必要最低限の精製がされたもの。
洗双糖(せんそうとう)
さとうきびのしぼり汁をろ過して煮詰め、遠心分離機にかけます。さらにその糖液を再加熱し、再び遠心分離機へ。粗糖の中でも不純物を2度取り除き、結晶を取り出しているので「洗双糖」と呼ばれています。
きび糖
「きび糖」とは、一般的にサトウキビを原料に最低限の不純物を取り除き、精製途中の糖液を煮詰めて作られる砂糖のことを指します。
ちなみに「きび砂糖」は、日新製糖株式会社の商標登録です。↓これね。
なので他メーカーから発売されている「きび糖」は「さとうきび糖」や「きび粗糖」「素焚糖」などいろんな商品名が付けられています。
どれくらい精製されているか、どのような製法で作られているかはメーカーによって違いますので、味にも差があります。食べ比べも楽しいかもしれません。
てんさい糖
てんさいは、かぶや大根によく似た植物で、国内では北海道だけで栽培されています。日本で砂糖といえば「サトウキビ」を思い浮かべますが、ヨーロッパでは「てんさい」のことを指します。
てんさいは「ビート」や「サトウダイコン」とも呼ばれ、根っこの部分に甘さが蓄えられており、これを取り出したものが「てんさい糖」です。
マクロビオティックでは「暑いところで育ったものは体を冷やし、寒いところで育ったものは体を温める」と考えられています。
てんさいは北海道などの寒い場所で栽培されるため、てんさい糖はからだを温めやすいと考えられています。
ちょっと間違いやすいのですが「てんさい糖の全てが茶色い砂糖」ではありません。てんさいから作られた上白糖やグラニュー糖もあります。
白い砂糖とは?
上白糖(白砂糖)
日本で「砂糖」といえば上白糖。国内で最も生産量が多く家庭での使用量はグラニュー糖の6倍にもなります。実はこの上白糖、日本以外で使われていることはほとんどなく、日本特有の砂糖と言えます。
上白糖は、砂糖の結晶にブドウ糖と果糖を成分とした転化糖液(ビスコという)を表面にコーティングしているため、しっとりソフトな風合いが特徴。
ごく微量ですがブドウ糖など数種類の糖が含まれるので、複数の糖の風味が混ざり合いコクのある、少し後を引く甘みです。
グラニュー糖(白砂糖)
世界で最も使われることが多い砂糖。海外で「砂糖」といえば、このグラニュー糖を指します。
上白糖よりも結晶が大きくサラサラ。クセが少なく後味がすっきりとしており、お菓子作りに適しています。
香りを楽しみたいコーヒーや紅茶に合うのはグラニュー糖。カフェで出てくる飲み物に添えられるスティックシュガーや角砂糖がグラニュー糖なのはそのためです。
三温糖
さとうきびやてんさいから作られた「原料糖」を煮詰めて最初に取り出された結晶が、高純度で無色透明なグラニュー糖。2〜4番目に取り出した結晶が上白糖、3~5番目に取り出した結晶が「三温糖」です。
繰り返し加熱することによって砂糖がカラメル化するため、あの薄茶色になるという訳。ですが、商品によっては「カラメル色素」を添加して茶色にしているものもあるので、原材料の確認はお忘れなく。
(昔ながらの製法で作られた未精製糖の三温糖もありますが数は多くありません。スーパーなどで手に入るものは精製されたものだと思ってください。)
上白糖(白砂糖)と三温糖、どっちがいい?
白くない砂糖、という理由でなんとなく三温糖は体にいい、というイメージを持っていらっしゃる方もおられるようですが、分類上は上白糖やグラニュー糖と同じく白い砂糖で、栄養成分も上白糖とほぼ変わりません。
ただし、三温糖はカラメルにより香ばしい風味とコクがあります。煮物などに使うには、三温糖のほうが適していると言えます。
結論:上白糖(白砂糖)と三温糖は、風味以外はほとんど同じものです!
参考:違いを知って料理をおいしく!砂糖の種類と製造方法|農林水産省
砂糖の基礎知識|精糖工業会
砂糖のすべて~原料の生産から製品まで~|農林水産省
白砂糖(上白糖)は体に悪い?噂は本当?
白砂糖は依存症になる?
白砂糖を摂りすぎると依存症になる…SNSではこんな情報を良く見かけますが、実際のところはどうなんでしょうか?
甘い物を食べると幸せになりますよね?これは「甘い物=おいしいもの」と脳が認識しているから。おいしい物を食べると「幸せホルモン」と呼ばれるβ-エンドルフィンという物質が作られ、幸福感が高まったり、ストレスが緩和されたり。
また、チョコレートにはトリプトファンが含まれ、同じく「幸せホルモン」のセロトニンの生成を助けます。心が疲れた時、甘いもので癒そうとするのにはちゃんと理由があるんですね。
アルコールや薬物といった精神に依存する物質を原因とする依存症状のことを指します。
依存症についてもっと知りたい方へ|厚生労働省
依存性のある物質の摂取を繰り返すことによって、以前と同じ量や回数では満足できなくなり、次第に使う量や回数が増えていき、使い続けなければ気が済まなくなり、自分でもコントロールできなくなってしまいます
食べることで幸せを感じられる甘い物は、気を付けてお付き合いしないと痛い目みるかもしれませんね。但し、これは白砂糖だけに限った話ではなく、全ての砂糖に当てはまります。
白砂糖だけが悪者ではありません。砂糖によるリスクは一緒!
子どもがキレる理由は白砂糖?シュガーハイって?
シュガーハイとは、砂糖を大量に摂取することにより、一時的に気分が興奮状態になってしまうこと。
砂糖を過剰摂取をすると、血糖値を下げようとインスリンが急速に働き、それにより低血糖が起こりイライラしてしまう、そしてまた脳が糖分を欲するため、子どもがぐずったりキレたり…というもっともらしい内容ですが…
シュガーハイに、化学的な根拠は一切ありません。
子どもが小さい時は「これって本当?」と思いながら私も検索しました。言うことをきかない、グズる、すぐに癇癪を起こす、成長とともに落ち着くとは分かっているものの、手っ取り早く正解にたどり着いて解決したいのが人間。
そんな心が生み出したデマかどうかは分かりませんが、未だにSNSを賑わせているシュガーハイ。
だって、ご飯食べても血糖値は上がりますよ?なんならご飯のほうが砂糖より血糖値上がりますよ?食事の度にお子さんキレ散らかしてませんよね?笑 砂糖の時だけキレるっていうのはおかしな理屈です。
白い砂糖は漂白されているの?
結論から言うと答えは「NO」です。薬品等を使用して白くしているわけではありません。では、脱色やろ過にクローズアップして砂糖の製造工程を見てみましょう。
様々なろ過の工程を経て、不純物や色素を取り除かれて原料糖の茶色が無色透明な状態にまでなります。砂糖が白く見えるのは、無色透明の氷が「かき氷」だと光の乱反射で白く見えるのと同じ原理です。
骨炭(こつたん):動物の骨を800℃以上の温度で蒸し焼きにして作る黒い粒状の炭のこと。脱色性、吸着性が強く、砂糖のろ過や脱色のために利用されています。
「安全で体にいい砂糖」を選ぶコツ
GI値が低いものを選ぶ
食後の血糖値の上昇率を表すGI値。血糖値が急激に上昇すると、大量のインスリンが分泌され、すい臓に大きな負担がかかります。また、インスリンは脂肪の蓄積を促す作用もあるため、肥満や糖尿病などを引き起こすリスクが高まります。
そのため、GI値が低い(血糖値が急激に上がりにくい)「低GI」食品を上手に取り入れることが健康のために非常に重要!
GI値は、砂糖の種類によって違います!
種類 | GI値 |
上白糖 | 109 |
グラニュー糖 | 110 |
三温糖 | 108 |
黒糖 | 99 |
きび糖 | 100 |
てんさい糖 | 65 |
- 低GI値:55以下
- 中GI値:56~69
- 高GI値:70以上
ほとんどの砂糖は「高GI食品」ですが、てんさい糖は「中GI食品」です。
血糖値の気になる方は、てんさい糖がおすすめです。
原材料の安全性が高いものを選ぶ
日本で生産されている砂糖のうち6割が「外国から輸入した原料糖」を、日本の工場で精製したものです。
えっ!国産の原料って4割だけなの?!
輸入作物で不安が残るのは「遺伝子組み換え作物」。現在、国内で使用が認められている遺伝子組み換え作物は9種類334品種です。
- トウモロコシ
- ダイズ
- ナタネ
- ワタ
- テンサイ
- ジャガイモ
- パパイヤ
特に気を付けたいのが「てんさい」は”遺伝子組換え表示”の対象外です。てんさいは、主に砂糖などに加工され遺伝子が残留されないという理由で、表示をしなくてもいい、ということになっています。
原料が輸入である場合、「遺伝子組み換えでない」などの表示がない限り、ほぼ遺伝子組み換えであると考えて間違いありません。
てんさい糖は買わないほうがいい?
安心してください!国内で栽培されているものは、遺伝子組み換えはされていません。国産を選べば大丈夫です!
また、「有機JAS」表示が付いているものであれば、遺伝子組み換え原料を避けることができます。(有機JAS規格では、遺伝子組み換え品種や原材料の栽培・使用は禁止となっているため)
農薬についても「化学的に合成された肥料及び農薬の使用は基本的に禁止」されていますので、一定の安全性は確保されている商品と言えるでしょう。
「国産」か「有機JAS」を選ぼう!
参考:砂糖は安心な自然食品|:独立行政法人 農畜産業振興機構
上白糖・白砂糖の代用におすすめの「安全で体にいい砂糖」はどれ?
「上白糖」の代用品としておすすめの安全で体にいい砂糖は、この3種類です!
- 黒砂糖
- きび糖
- てんさい糖
黒砂糖 | |
味・風味 | 独特の風味と濃厚でコクのある甘さ |
栄養面 | ビタミン・ミネラルが豊富 |
メリット | 砂糖の中で精製度が最も低く、栄養が残っている |
デメリット | クセが強く、普段の料理に使いにくい |
代用しやすさ | △ |
きび糖 | |
味・風味 | ほのかに感じる黒砂糖の風味 |
栄養面 | 白砂糖よりミネラルが含まれている |
メリット | 上白糖とほぼ同じ甘さ 黒砂糖・てんさい糖と比べると比較的安い |
デメリット | GI値が高い |
代用しやすさ | ◎ |
てんさい糖 | |
味・風味 | クセがなくまろやかな甘さ |
栄養面 | オリゴ糖が含まれている |
メリット | GI値が低い |
デメリット | 上白糖に比べると甘みが少ない |
代用しやすさ | 〇 |
3種類の中で「上白糖・白砂糖」の代用品として使いやすいのは「きび糖」です
「きび糖」は、上白糖と甘みがほとんど変わらず、黒砂糖やてんさい糖より比較的安く手に入るため、ハードルが1番低いです。
「てんさい糖」にはおなかに優しい「オリゴ糖」が含まれていたり「GI値」が低いというメリットがありつつも、きび糖より甘みが少なくレシピ通りに作るとなんだか物足りない…というデメリットが。
最初は「あれ?甘くない…」なんてこともありましたが 笑 使い慣れると「てんさい糖」はメリットが大きいのでおすすめです。
ビタミン・ミネラルが多く含まれる「黒砂糖」は、クセが強いため料理によっては使いづらく、日常的に使う砂糖というよりは使い分け用としてプラスする感じがおすすめ。
ご家庭のメリットと合致する砂糖はどれか、考えてみてくださいね♪
黒砂糖 | きびorてんさいにプラスするのが◎ コクが欲しい煮物やお菓子作りに |
きび糖 | クセがなく扱いやすさNo.1、まずはこれから始めてみては? |
てんさい糖 | 優しい甘さでGI値が気になる人に |
プレーンの蒸しパン作ったら薄茶色…とか、仕上がりが真っ白にならないことにもすぐ慣れますよ~!
その他のおすすめ代用品
●ココナッツシュガー●
低GI食品で、たくさんの栄養素やミネラルが含まれることから、ここ数年健康志向の方を中心に人気。ココナッツの実ではなく花蜜から作られる砂糖です。
デメリット:果糖が多く含まれ、血糖値は上がりにくいもののカロリーは上白糖とほぼ同じ。やや高価。
●アガべシロップ●
アガベ植物の葉から抽出される低GIの甘味料です。砂糖の約1.3倍の甘さでサラサラとした液体、クセが少なく代用品としては使いやすい1品。
デメリット:果糖が多く含まれるため過剰に摂取すると中性脂肪の増大や肥満をきたすおそれがあります。
●はちみつ●
はちみつが身体にいい、というのは周知の事実ですね。喉の痛み対策や保湿、抗菌、腸内環境を整えるなど嬉しい効果がいっぱい。
デメリット:安全性が納得できる高い品質の商品は、上白糖の代用には高価。1歳未満の赤ちゃんには与えられません。
●本みりん●
まろやかで奥深い甘さや、様々な調理効果の高さから、料理の上で上白糖の代用としては最高の1品。
デメリット:コーヒーに入れるわけには…いかないですよね~。また、アルコールが含まれるため、煮切りが必要。
●甘酒●
「飲む点滴」と言われるほど栄養価が高く、健康にはもちろん美肌効果もあり女性に大人気。
デメリット:糖質が非常に高くダイエット中の方やメタボの方には不向き。酒かすから作られるものにはアルコールが含まれます。
●羅漢果(ラカンカ)●
砂糖の300倍もの甘さを持ち、漢方の原料として親しまれ、老化や病気の原因となる活性酸素の作用を抑制する働きがあります。
デメリット:血糖値が上がらないことで脳が「もっと食べたい」と勘違いし、食べすぎを招く可能性があります。上白糖の代用品としてはかなり高価…。
参考:羅漢果(ラカンカ)の魅力|サラヤ株式会社
果物|e-ヘルスネット|厚生労働省
子ども(赤ちゃん)に安心して使える砂糖は?
1 歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べることによって乳児ボツリヌス症にかかることがあるため「ハチミツは1歳を過ぎてから」というのは、加工食品などにも表示されており知っている方が多いですよね。
ですが、精製度の低い「黒糖」も、そのリスクが高いため自治体によっては摂取しないよう呼び掛けています。(実際には、ハチミツ以外での原因食品が確認されたものはありません。)
体の機能が十分成長するまで、特に1歳になるまでは、ハチミツや精製度の低い黒糖・それらが入った飲料やパンなどは避けたほうが良いでしょう。
参考:ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。|厚生労働省
1歳未満の赤ちゃんにハチミツと黒糖を与えない!乳児ボツリヌス症から赤ちゃんを守りましょう|館林市
ヴィーガンの方が安心して使える砂糖は?
ヴィーガンとは、日本語では完全菜食主義者。肉や魚介類、卵、乳製品などの「動物性食品」を一切口にしない、衣服や生活用品も動物由来のものは利用しないライフスタイル、考えを持つ人のこと。
そんなヴィーガンの方たちが「白砂糖」を避けている、というのはご存知でしょうか?砂糖?動物性じゃないよね?と疑問を持つと思いますが、理由は製造工程にあります。
「白い砂糖は漂白されている?」の項で触れましたが、砂糖は精製する工程で、動物の骨を焼いて作る黒い粒状の「炭=骨炭(こつたん)」で不純物を取り除きます。
(その他にも甲殻類から得られる「キトサン」が製造工程で使用されていることがあります。)
そのため、ヴィーガン食では白砂糖、つまり上白糖やグラニュー糖などの精製度の高い砂糖は避けられ、代用品である黒砂糖やココナッツシュガー、メイプルシュガーなどがヴィーガンスウィーツに用いられることが多いです。
また、イスラム教では「豚肉または豚の加工品」は禁忌。骨炭や豚由来の添加物が加工助剤として製造工程で使用されていない「ハラール認証」を取得した砂糖も販売されています。
マークが付いていることで、安心して購入することができますよね!
参考:ヴィーガンとは|エシカミー
ハラール認証について|ホクレン農業協同組合連合会
上白糖の代用に!「安全で体にいいおすすめの砂糖」6選
沖縄県黒砂糖協同組合 八島黒糖
現在黒糖を製造し県外に出荷しているのは、沖縄の8つの島。各島の製法に大差はないものの、島の土壌や気候、さとうきびの栽培方法などで8つの島ごとにそれぞれ違った「味・食感・色・香り」があるのです!
この商品は、8島すべての黒糖が小分けにセットされているので、食べ比べてみて気に入った島の黒糖をリピートという、なんとも通な食べ方ができちゃいます。
硬めのしっかりとした粒、コロッと小ぶり、大き目でシャリシャリ、お好みはどれでしょう?パッケージがとっても可愛く、ちょっとしたプレゼントにも最適です!
原材料:さとうきび(伊平屋島産、伊江島産、粟国島産、多良間島産、小浜島産、西表島産、波照間島産、与那国島産)
参考:八つの島の八つの黒糖|沖縄県黒砂糖協同組合
大東製糖 てんさいのお砂糖
砂糖で初めてヴィーガン認証を取得した「てんさい糖」です。遺伝子組み換え原料も使用されておらず安心して使えるお砂糖です。
何年も前からリピートしてます。キメがめちゃくちゃ細かいので、てんさい糖の中でも溶けやすいです!
クセがないので料理にはもちろん、お菓子作りにも使ってます。まろやか~な優しい甘さで、上白糖より甘み少なめ。それを考慮すればかなり使いやすい砂糖ですよ!
右が塩。同じ容器で保管してますが、色が違うのですぐ分かります。
原材料:砂糖(てんさい(北海道産))、糖蜜(てんさい(北海道産))、ラフィノース(てんさい(北海道産))
大東製糖 素焚糖(すだきとう)
さとうきび原料を丁寧に焚き上独自製法で作られ、さとうきびが本来持つ、味、風味、ミネラルなどが残っている「きび糖」です。
有名な他メーカーのものに比べてミネラル含有率が高く、粉状のため溶けやすく使いやすいタイプ。
原材料:さとうきび(奄美諸島)
ムソー 有機てんさい糖
国産で有機のものはほぼ見当たりませんが、こちらはリトアニア産のため価格も比較的抑えられています。国産よりも有機栽培を優先したい方におすすめ。
原材料:有機てんさい(リトアニア)
ビオマルシェ 洗双糖
鹿児島県種子島産100%のさとうきびから伝統製法で作られた「きび糖」です。ビオ・マルシェのオリジナル人気商品です。
原材料:さとうきび(鹿児島県種子島)
ムソー 粗精糖
ムソーは創業50年以上、身体と環境に優しい自然食品、オーガニック食品の専門商社として健康的な食品を提供し続けています。
そのムソー、オリジナルの粗糖がこちら。1㎏でこのお値段はなかなか嬉しいですね。ただ、粒が大きく溶かしづらいところがネック。
原材料:粗糖(さとうきび(鹿児島県産)
まとめ:砂糖はあくまでも嗜好品と考えて!
いかがでしたでしょうか?
できる限り体にいい砂糖を、と考えるのであれば精製度が低く、ミネラル成分が少しでも含まれている「茶色い砂糖」を選ぶようにしましょう!
その上で「GI値が低いもの」や「原材料が国産、もしくは有機」なら、さらに安心です。
ですが、茶色い砂糖もあくまでも砂糖!砂糖の摂りすぎによるリスクは同じです。「砂糖は嗜好品」と考えて、摂取量は控えめに。
もし、近所のスーパーで安心安全な商品が手に入らない!なら、安全性にこだわっている「食材宅配」を利用するのがおすすめです。
「大地を守る会」や「生活クラブ」「らでぃっしゅぼーや」では、国よりも厳しい独自基準をクリアした信頼できるメーカーの砂糖など、こだわりの商品だけを取り扱っています。
取り扱い商品の中から選べば、ある程度の安全性が確保されていますので、買い物がグンと楽になりますよ!
激的にお得なお試しセットがあるメーカーもあります!もうお試ししない理由がないってくらいお得なやつとかあります 笑 ぜひチェックしてみて下さいね!
他の調味料もこだわってみたい!とお考えならぜひ以下の記事も参考にしてみて下さいね!こだわって作られた調味料はおいしさが違いますよ!