【本物の味噌の選び方】「天然醸造」や「生みそ」の見分け方を解説!

※本記事ではアフィリエイト広告を利用していますが、できる限り「自分で使用しておすすめできるもの」を紹介しています。

基本の調味料

「天然醸造」や「生みそ」が体にいいって聞いたんだけど、どうやって見分けるの?

「天然醸造」や「生みそ」が体にいい、本物の味噌、と聞いたことがあってもどれを選べばいいのか分からない方も多いのでは?

この記事はこんな人におすすめ!

  • 「天然醸造」や「生みそ」の見分け方が知りたい
  • 体にいい、本物の味噌を探している
  • おすすめの味噌メーカー、人気の味噌を知りたい

腸活ブームで気になる発酵食品、味噌。毎日のように食べるものだからこそ、家族の健康を考えると体にいい本物の味噌を選びたいですよね。

体にいい本物の味噌を選ぶために、押さえるべきポイントと、パッケージでどのように見分けるのか?その方法も一緒に解説しています。

押さえるべきポイント4つ
  • 添加物が使われていない
  • 「生みそ」
  • 天然醸造または長期熟成 
  • 原材料はできれば国産(輸入なら有機)
きのこもち
きのこもち

本物の味噌選びの参考にしてください!

体にいい本物の味噌とは?

本物の味噌って何?ニセモノの味噌なんてあるの?

きのこもち
きのこもち

市場に出回っている味噌には、残念な味噌がたくさんあるんです…

本物の味噌の特徴とは?

味噌は発酵食品です。本物、”本来”の味噌は酵母菌や乳酸菌などの微生物や酵素が生きています。
また、じっくりと熟成された本物の味噌は、香り高くまろやかで深いうま味があります。(調味料やいろんなエキスで味付けしなくてもおいしいはずです。)

と、いうことで「本物の味噌」を選ぶ際の押さえるべきポイントはこちら!

押さえるべきポイント4つ
  1. 添加物が使われていない
  2. 「生みそ」
  3. 天然醸造または長期熟成 
  4. 原材料はできれば国産(輸入なら有機)

順に解説していきます!

添加物が使われていない味噌を!(だし入りはやめとこう)

忙しくてもあっという間に味噌汁が作れる「出汁入りの味噌」は便利なものですが「本来の味噌」とは呼べないかもしれません。


出汁入りの味噌はいわゆる「うま味調味料=化学調味料」が添加されているのですが、食べ続けているうちに濃い味に慣れてしまい、素材そのものの味や風味を感じにくくなってしまうというリスクがあります。


素材のうま味を活かした薄い味付け=おいしくない、物足りない、となってしまう可能性があるため、特に味覚が形成される幼児期に用いることを危険視する意見もあります。

有名メーカーのだし入り味噌 原材料

米みそ(国内製造)(大豆、米、食塩、水あめ)、麦みそ(大麦、大豆、食塩、水あめ、たんぱく加水分解物)、食塩、たんぱく加水分解物、だし(かつお、うるめ、さば)、かつおエキス(小麦を含む)、 煮干いわし粉末、昆布エキス/酒精、調味料(アミノ酸等)、漂白剤(次亜硫酸ナトリウム)、甘味料(甘草)、着色料(ビタミンB₂)

きのこもち
きのこもち

こんなにいっぱい添加物が使われているなんて…

✔︎ 特に気を付けたい添加物リストや、食品添加物の安全性について簡単に解説!

さらに出汁入り味噌の大きな問題点がもう1つ、味噌に含まれる酵素が「うま味調味料」を分解してしまうため、加熱殺菌が絶対に必要となるのです。

なぜ加熱処理って良くないの?

加熱処理をして酵母菌や酵素がいなくなってしまえば、「味噌本来の発酵食品としての恩恵」を得ることはできません。


例えば、味噌にはタンパク質を分解する「プロテアーゼ」という酵素があるため、お肉やお魚に味噌を塗り込むと柔らかくなります。

きのこもち
きのこもち

西京焼き、ふっくら柔らかくておいしいですよね~!

この効果は味噌の中の酵素が生きているからこそ、です。酵素の力が失われた味噌でお肉やお魚を漬け込んでも「味噌風味」になるだけ…。柔らかくなる、うま味が増える、ということはありません。

じっくりと時間をかけて熟成した味噌は、「調味料やエキス」を加えなくても奥行きのある味と豊かな風味があるはず。添加物で味を補わないといけない味噌は果たして本物の味噌といえるのでしょうか…?

きのこもち
きのこもち

余計なものは足さない、そんな味噌を選びたいですね。

添加物が使われていない味噌の見分け方

本来の味噌づくりでは、この原材料のみで味噌が作られます。(まれに添加物として「酒精」が使用されます。

きのこもち
きのこもち

米みそなら米麹を使います。麹の種類によって名前が決まります

種類原材料地域
米みそ大豆、米、塩全国の約8割を占め、広く生産される
麦みそ大豆、小麦や大麦などの麦、塩九州は麦がメイン
豆みそ大豆、塩主に中部地方
調合みそ
(あわせみそ)
上記の味噌を何種類か混ぜ合わせたもの
もしくは仕込みの時点で麹を混ぜて合わせ麹にしたもの
九州北部で多くみられる

では、パッケージの裏面に書かれている品質表示の例を見てみましょう。

味噌の品質表示例

だし入り味噌は、味噌の種類の後に(だし入り)と記載されていますので、そこをしっかり確認しましょう。原材料名の「/スラッシュ」以降には、添加物がまとめて記載されています。

だし入り味噌にはこんな歴史が…

だし入り味噌が発売されて約30年。以来、ニーズの高まりもあって今や市場の3割を占めるまでに。それに伴い、平成23年に品質表示基準が改正され、だし入りみそも「みそ」に含むと定められました。


この品質表示基準を見直しをするにあたり、様々な議論があったようで「みそ品質表示基準の見直し開始に伴う御意見募集の結果」という消費者庁の資料を発見。


中にはこんな意見が。

  • だし入りみそをみそ品質表示基準に追加するのであれば、現行の「みそ、米みそ、麦みそ、豆みそ、調合みそ」とは別のカテゴリー(例えば「みそ加工品」)とすることを検討するべき
  • 「米みそ(だし入り、加熱処理済み)」等と表示して区別すべき
  • 「みそ」の定義に非加熱である旨を追加すべき

これらの意見への回答は「すでにだし入り味噌は味噌として認知されているため、別のカテゴリーにする必要はないが「だし入り」かどうかは消費者に分かりやすい形で表示すべき」とのことで、現在のような表示になったようです。

きのこもち
きのこもち

「だし入り、加熱処理済み、と表示すべき」との意見を見て思ったのですが…

きのこもち
きのこもち

味噌は加熱されていないもの。しかし、だし入り味噌は100%加熱されている、ということを消費者は知らない、だからきちんと表示して欲しい、とも受け取れました。
…我々消費者はもっと賢くならないといけませんね!

重視したいのは「生みそ」!

味噌の最大の特徴は「麴菌」による発酵です。麹菌の発酵にはものすんごいメリットがあります!ですが上述したように、このメリットも「菌が生きていれば」の話。だから本物の「生みそ」を選んでほしいんです!

麹菌の発酵による体にいいメリット
  • 味に深みが出る
  • ペプチドが生成される
  • 菌が体の役に立つ
味に深みが出る

麹菌は「たんぱく質をアミノ酸に分解する酵素」「でんぷんを糖に分解する酵素」など、たくさんの酵素を生成します。


たくさんの酵素が作られるということは、1つの分子からたくさんの分子が生まれ、数がものすごく増えて複雑になる、ということ。


出来上がったものを栄養に、乳酸菌や酵母が増殖。発酵がどんどん広がっていきます。この広がり・複雑さが味に深み・奥行きを出してくれるのです。

きのこもち
きのこもち

複雑な味って、上手く食レポできないけど「とにかくウマい」ってなりますよね!笑

”ペプチド”のスゴい力!

麹菌がたんぱく質を分解することで作られる「ペプチド」。このペプチドが様々な機能性を持つことが、長年の研究で分かってきました。

特に大豆から生まれる「大豆ペプチド」の大きな特徴は、腸内でとても速く吸収されるため成長ホルモンの分泌が活性化され、疲労回復に効果があるとされています。

また、基礎代謝量を上げたり、体脂肪の燃焼を促したり、ダイエットにも適しているとか!

きのこもち
きのこもち

昔の人はこんな研究結果を知ってるわけないけど「なんか体にいい」って体感してたんですよね!先人の知恵ってすごいわ~。

菌が体の役に立つ!

腸内環境を整えると免疫力がアップする!というのは皆さんご存知ですよね。腸内細菌のバランスが良いと、免疫細胞が活性化され病気と闘う「抗体」が上手く作り出されるからです。

「生きたまま腸に届く」というどっかで聞いたことのあるフレーズにより「菌は生きてないと意味がない」という思い込みがありますが、実は「死んだ菌」も腸内環境のエサになる、という大切な役割があります。


乳酸菌だけでなく酵母菌など発酵菌すべてがそのような効果を持つと考えられています。

きのこもち
きのこもち

おいしさや健康効果をもたらす菌は、長い熟成期間を経て種類も数も増えます。天然醸造の味噌は、発酵食品の利点を最大限に得られる味噌と言えますね!

参考:発酵の不思議|農林水産省

加熱殺菌されている味噌が多い理由

従来の味噌づくりでは、アルコールを添加することがほとんどでしたが、原材料に「酒精」や「アルコール」と表示しなくてはいけません。すると「無添加」と謳うことができなくなってしまうのです。


最近は健康志向の高まりもあって「無添加」とアピールできるほうがメーカーにとってありがたい。

ぱっと見て「無添加」って書いてあれば、手に取りがち…

きのこもち
きのこもち

しかも加熱処理がされているかどうかの表示義務はありません。

「酒精」アルコールを添加すると「無添加」と表示できない、そんな理由から「加熱処理をして酵母菌や酵素が死滅した味噌」が多く出回っている、という訳です。

「生みそ」の見分け方

加熱されていない味噌は発酵食品ですから、酵母や酵素が生きています。そのまま容器に詰めて出荷してしまうと、発酵が進んで二酸化炭素が発生し、パッケージが膨張したり破裂してしまいます。


それを防ぐための方法がこちら!

  • バルブ(空気弁)や通気口が付いた容器に入れる
  • 酒精(アルコール)を添加する
  • 冷蔵で保存、販売されている

じゃあ、この方法が取られているものなら「生みそ」ってこと?

きのこもち
きのこもち

そうです!バルブ付きや酒精入りなどは「生みそ」!

きのこもち
きのこもち

パッケージの表示や容器で見分けることができますよ!表示例を見てみましょう!

見分け方①:バルブ(空気弁)や通気口が付いた容器に入っている

発酵によって発生した二酸化炭素を逃がすためのバルブ付き容器に入っているものは「生みそ」です。バルブは非常にコストがかかるので、写真のような「空気穴がある」タイプが多いです。

通気口が付いたものは「なんで穴が開いてんの?」と言われないように(笑)どこかに注意書きがされていることがほとんど。

さらに、パッケージに非加熱、酵母が生きている、生きたまま、のような表示があれば「生みそ」です。

見分け方②:酒精(アルコール)が入っている

「酒精」アルコールの入ってる味噌って「生みそ」じゃないって聞いたことあるけど。

「酒精」または「アルコール」が添加されている味噌は「それ以上発酵はしないけど、中にいる菌は生きています。「静菌」と呼ばれるもので菌は殺さないが、増殖を抑えている状態。「殺菌」とは違います。

ちなみに酒精(しゅせい)とは発酵アルコールや醸造用アルコールのことで、糖蜜やサトウキビなどの糖質と、とうもろこしやじゃがいもなどのデンプンを原料として作られています。

きのこもち
きのこもち

比較的安全な添加物です!

※メーカーによっては「この味をそのままお客様に味わって欲しい」という思いで、味が変わらないようにアルコールを添加し、それ以上発酵・熟成しないようにしていることもあります。

見分け方③:冷蔵ケースで保存・販売されている

きのこもち
きのこもち

スーパーでは常温で販売されてるお店のほうが多いですよね。

輸送にもコストがかかるため、冷蔵で保存・販売されていることは少ないです。(もしや味噌づくりの盛んな地域だと普通だったりするのかな?)


お取り寄せで冷蔵で味噌が届いたら、間違いなく生みそ!そして味噌へのこだわりが熱いメーカーさんです!

生みその健康効果を得るためには…

お味噌汁を作る際、一旦火ーを止めてから味噌を入れる、というのは聞いたことがある人も多いのでは?

きのこもち
きのこもち

酵母菌は50~55℃
乳酸菌は75℃前後で死滅。
酵素は60~80℃で失活します。

きのこもち
きのこもち

せっかくの生みそも、自分で加熱殺菌しちゃったら意味がない!50℃前後に冷ましてから味噌を入れましょう!

天然醸造または長期熟成を選ぼう

味噌を作る「発酵・熟成」の工程には、大きく分けて2つの方法があります。それが「天然醸造」と「速醸法」です。

味噌の表示に関する公正競争規約で定義されている「天然醸造」の味噌は以下のとうり。

加温により醸造を促進したものではなく、かつ、食品衛生法施行規則別表第1に掲げる添加物を使用しないものに限り、表示することができる。

みその表示に関する公正競争規約|全国公正取引協議会連合会

つまり、人の手によって加温したものではなく、気温や湿度の変化、さまざまな菌類など自然の力を借りて作られており、定められた添加物が使用されていないものが「天然醸造」の味噌ということです。

天然醸造の魅力

味噌づくりは「寒仕込み」と言って1月~2月に仕込みを行い、約1年かけて作ることが一般的。春から夏にかけてゆっくりと発酵・熟成が進むにつれ、色が濃くなりうま味が出てきます。


秋になり気温が下がってくると、発酵がゆるやかになり食べごろになります。(他の季節に仕込み、もっと短い期間で出来上がる味噌もあります。)

気温は気象庁による東京都の平均値を元に作成

このように、季節の移り変わりの温度変化により発酵・熟成が行われ、じっくりと時間をかけておいしい味噌が出来上がります。


時間の経過とともに色・味は変化し、熟成が短いと色は薄くあっさりとした味。長いと濃い色になり、味もまろやかで深みが出てきます。3年も経つと色は黒く、酸味が出てくるため好みが分かれるんだとか。


毎年違う天候などにより、発酵・熟成の度合いは変化します。それを見極めるには、職人の長年の経験と技が必要。「天然醸造」で作られた味噌は、時間と手間暇を惜しみなくかけた味噌と言えます。

速醸法とは?

一方の「速醸法」(加温法、温醸法ともいわれます)は、人為的に加温して発酵・熟成させる方法です。温度調節のできる部屋で麹菌が活発に働ける最適な温度にして発酵させます。

どの季節でも仕込みができて、短期間にみそを作ることができるため、大量生産が可能になりました。


この製法は味噌業界に賛否両論を巻き起こしたようですが、戦中戦後の食糧難の時代に「味噌を短期間で提供」できるということは大きな意味がありました。


その後の日本の人口増加に伴う需要の増加にこたえ、味噌が手軽に買える調味料となったのも速醸法のおかげ、かもしれません。

参考:創業秘話|株式会社日出味噌醸造元
知る・楽しむ|マルマン株式会社

速醸味噌は悪い味噌?

きのこもち
きのこもち

速醸法って、悪く言われがちなんですが、調べてみると全部が全部そうではないみたい。

四季の温度変化に合わせた温度調節と、長め熟成期間で、より天然醸造に近づくように製造されているものもあります。

実は、味噌の発酵・熟成期間についての定義はないため、数週間だけ熟成・発酵していても「味噌」として販売することは可能。


たったの数週間で出荷できるところを、長期熟成させる、ということは「発酵・熟成」に重きをおいて丁寧に味噌づくりがされている、と言って良いと思います。

もちろん、四季の変化にあわせ自然の力を借りて作り出される「天然醸造」の味噌には、速醸法では出せない味や風味があることは確かです。

きのこもち
きのこもち

ご自身の基準で選んでみてくださいね!

熟成期間は味噌の種類によって違う

米みそ:6ヵ月~1年
麦みそ:2~6ヵ月
豆みそ:1〜3年

味噌は仕上がりの色合いにより「赤・白・淡色」に分類されます。味噌は一般的に、熟成期間が長いと赤くなります。

じゃあ白い味噌って熟成期間が短いってこと?

きのこもち
きのこもち

正解!ちなみに白みそは関西系のものを指しますが、信州みそにも白みそと呼ばれるものがあります。

関西系白みそ信州系白みそ
分類白みそ甘口淡色みそ辛口
塩分濃度5%前後10%前後

ずば抜けた甘さが特徴的な「関西系の白みそ」は、塩分濃度が通常の味噌の約半分で「甘みそ」と呼ばれるもので甘酒に似た作り方をします。


糖化(簡単に言うとでんぷんをブドウ糖に分解すること)に最適な熟成温度は55℃くらいのため、加温が必須条件。なので天然醸造では作れません。熟成期間は1週間~10日と驚きの速さ。


一方「信州系の白みそ」は、塩分濃度10%くらいの「淡色の辛口みそ」。こちらの熟成期間は3か月程度と、どちらの味噌も短めの熟成期間です。

きのこもち
きのこもち

味噌の種類によって、熟成期間は大きく異なります。1年くらい醸造したものが本物の味噌、という情報を良く目にしますが、一概にそうとは言えませんね。

天然醸造、長期熟成の見分け方

天然醸造とか長期熟成の味噌って、どうやって見分けるの?

きのこもち
きのこもち

残念ながら原材料で見分けることはできません。

ちょっと面倒ですが、パッケージかメーカーの公式サイトで見分けるしかありません。

天然醸造の見分け方

最近の健康志向の高まりもあって伝統的な天然醸造は再注目され人気が集まっているため、パッケージのどこかに必ず表示されています…と言いたいところですが、まれに書かれていないものもあります。


ホームページを見ると、味噌づくりへの熱いこだわりが…!気になる味噌は、ぜひホームページを御覧下さい。メーカーそれぞれに大事にしていることが書かれていますよ。

雪娘(赤)|喜多屋醸造店 より
きのこもち
きのこもち

手間ひまかけた「天然醸造」は、すんごいアピールポイントなのでパッケージに書いてほしいな~!

長期熟成の見分け方

「長期熟成」又は「長熟」
同種のみそに比べて長期熟成したものであって、当該用語に近接して醸造期間を表示することにより表示することができる。

みその表示に関する公正競争規約|全国公正取引協議会連合会
BIO-RAL ビオラル
マル有 有機味噌|ひかり味噌株式会社 より

天然醸造や長期熟成ってどうして見分けにくい?

実は天然醸造や長期熟成の味噌は、市販ではあまりお目にかかれません。


どれくらいお目にかかれないかというと…こちらは、近所のスーパー6件回って、天然醸造と長期熟成の味噌を探した結果です。

総数天然醸造長期熟成
スーパーA2901
B3213
C3801
D5324
E4523
スーパーDの系列
ちょっといいもの置いてる
5032
あくまでも個人調べです

あまりの少なさに「パッケージに天然醸造とか長期熟成って書いてある以外に見分ける方法あるんじゃないの?!」「原材料とかで見分ける方法があるんじゃない?」って不安になっちゃうんですよね…


サイズが小さくてお値段もちょっと高め、いかにも高級、昔ながらの製法で作ってそう!なパッケージのものでも、違うものが多いです。

きのこもち
きのこもち

なので「天然醸造か長期熟成」にこだわならお取り寄せのほうが賢明。スーパーでは選択肢が少なすぎます 涙

原材料はできれば国産を!

日本における大豆の国産・輸入の割合はこちら。

【Japan】日本の大豆と枝豆|農林水産省 を元に作成

国産大豆23万トンのうち、味噌に使われるのはたったの8%、2万トン。市場に出回っている味噌の大豆はほとんどが輸入で、遺伝子組み換えと考えていいでしょう。

輸入だと何がいけないの?

  • ほぼ遺伝子組み換え
  • 除草剤が使われている
  • 収穫後にも農薬が使われている

はぼ遺伝子組み換えであると考えて間違いなし

国内で流通している遺伝子組換え作物は、食品衛生法に基づく安全性審査を経ています。表示の対象となる農産物やそれを原料とした加工食品は9農産物33加工品群となります。

遺伝子組換え食品|消費者庁

「組み込んだ遺伝子が作るタンパク質がアレルギーの原因にならないか、有害物質を作ることがないか、などのチェックも行われています。

じゃあ遺伝子組み換え原料って何が悪いの?

今までに経験のないことはこれからどうなるのか誰にも分かりませんよね。不安な要素のある食品を口にするのは抵抗がある…と考えるのも当然のことと言えるでしょう。環境への負荷も気になるところです。

✔︎ 遺伝子組み換え原料は「危険!摂っちゃダメ!」ではなく「安全と言い切れない・疑わしい」ので、避ける方がベターです。

遺伝子組み換え作物には除草剤が使われている

農作物を栽培する上で生産者を悩ませるのが雑草。除草剤に耐性を持つよう遺伝子組み換えがされた作物の畑なら、除草剤をどれだけ撒いても枯れるのは雑草だけ、という仕組み。


その除草剤に使われているのが「グリホサート」という成分

グリホサートとは?

国際がん研究機関(IARC)が、グループ2A「ヒトに対しておそらく発がん性がある」に分類したことから、安全性に関して意見が分かれています。
FAO/WHO合同残留農薬専門家会議 (JMPR)では、発がん性リスクを及ぼす可能性は低い、と評価。日本の食品安全委員会では、神経毒性、発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性及び遺伝毒性は認められなかった、としています。

✔︎ グリホサートに代わる有効な除草手段は開発されておらず、海外では一旦禁止したものの、再承認という事態が相次いでいます。安全と言い切れなければ避けた方が無難です。

参考:グリホサート 評価書詳細|食品安全委員会
よくある質問 除草剤耐性作物の栽培に使用されるグリホサートの安全性について|バイテク情報普及会

輸入作物は収穫後にも農薬が使われていることがある

きのこもち
きのこもち

収穫後に散布される農薬、いわゆる「ポストハーベスト」です。

輸送中に害虫やカビなどが発生しないよう、収穫後に直接農作物に使用されるため、当然残留量が多くなります。

✔︎ 残留農薬の検査は厳しく行われ、食品衛生法で残留基準が設定されています。さらに違反があった際には情報が公開されています。ですが、微量であっても残っていることは事実。ならばポストハーベストが原則的に禁止されている国産原料の方が安心です。日本の生産農家さんを応援することにも繋がりますよ!

参考:違反事例

きのこもち
きのこもち

輸入原料は避けたい理由がいっぱい。ぜひ国産原料のお味噌を選びましょう♪

輸入であれば有機がおすすめ!

有機食品の検査認証制度|農林水産省

農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本とし、自然の力で生産された食品にだけ付けられるマークです。


有機JAS規格では、遺伝子組み換え品種や原材料の栽培・使用は禁止となっているため、輸入原料であれば「有機JAS」表示が付いているものが安心です。

国産原材料の見分け方!

原材料名の欄と、パッケージをチェック!「国産」は大きなアピールポイントなので、バーン!と表示されていることが多いです。

食塩は「天日塩」がいいの?

塩は「天然塩」がいいって聞いたことあるけど本当?

きのこもち
きのこもち

これはいろんな意見があって、結論から言うと「精製塩」じゃないものが良さそう!天然塩などが使われている場合、パッケージに表示されてることが多いので探してみて下さい。

「天然塩」にはミネラルがたくさん含まれるため、味に深みが出る、発酵が促進されやすい、等の意見がある一方で、並塩(ナトリウム95%以上、ニガリ成分0.7%程度の塩、再生加工塩がこれに近い)と天然塩を比較したところ、大差ない、との研究結果も…!


特に発酵に関しては、大豆に含まれるミネラルのほうが豊富なので、塩のミネラルの影響はわずかのようです…。

天然塩?精製塩?と思ったあなたはこちらの記事もぜひ読んでみてください。

麹歩合って何?

パッケージを見ていたら、聞いたことのない言葉が…なんて読むの?麹歩合?

きのこもち
きのこもち

これは「こうじぶあい」と読みます。

麴歩合とは、大豆に対する麹の割合のこと。大豆と米麹(麦麹)が 1:1なら10割となります。例えば大豆10㎏、米麹6㎏の場合なら6歩です。

一般的に大豆よりも米や麦のほうが甘いので、麹の割合が高くなると甘みが増します。同じ塩分濃度であれば麹歩合が高いほうが甘いお味噌になります。

おすすめメーカーの天然醸造や長期熟成の「生みそ」

では、ここからはおすすめの味噌メーカーさんをご紹介!パッケージの表示だけでは分からないこだわりや魅力を解説!メーカー人気の天然醸造や長期熟成の生きた味噌を紹介します!

マルモ青木

500gはこれくらいの大きさ。一般的な味噌より一回り小さいです。

味噌は絶対「生みそ」にこだわる「マルモ青木」。国よりも厳しい独自基準を設ける食材宅配サービス「生活クラブ」と提携しており、その品質の高さは折り紙付き。


有機JAS認定工場の認定を受けているため、工場内では化学薬品はNG。工場の機械や器具の洗浄には洗剤を使用せず、水とお湯だけ。徹底した有機へのこだわりです。


また、味噌づくりでろ過した後の残りカスをバイオマス発電の燃料にして、作られた電気を味噌づくりのエネルギーとする「循環型のものづくり」に取り組んでいます。


信州みそは辛口が多いのですが、こちらは中辛口。ほんの少し感じる酸味がスッキリとした味わいで「あさげ」にぴったり。近所のスーパーを6件回って4件に置いてありました。出会える率が高いかも!

原材料:大豆(国内産、遺伝子組換えでない)、米(国内産)、食塩(シママース)
醸造法:天然醸造 1年

こちらも人気。※信州みその白みそなので、関西の「甘味噌の白みそ」とは異なります。

原材料::大豆(遺伝子組換えでない)、米(国内産)、食塩、アルコール

参考:マルモ青木公式サイト

マルカワ味噌

マルカワ味噌では、栽培期間中、農薬・化学肥料は不使用、遺伝子組み換えではない原料を使用。白みそ以外は天然熟成と、こだわりの詰まった味噌づくりが人気。


公式サイトでは、すべての味噌にきっちりと説明がついているので「??」な部分が少なくて非常に分かりやすい!味噌への愛情を感じます。


「有機みそ 日本」は伝統のレシピでつくられた、1度は食べて欲しい「マルカワ」を代表する味。麹が少なめの辛口で、甘口のお味噌はちょっと苦手な方におすすめ。これだけの素材と製法なら納得のお値段?!

原材料:有機大豆(国産)、有機米(国産)、食塩(天日湖塩)
醸造法:天然醸造 8か月 
※チューブタイプは加熱されています

こちらも人気です。

原材料:自然栽培米(国産)、自然栽培大豆(国産)、食塩(塩田結晶塩、キパワーソルト)
醸造法:天然醸造

自然栽培:農薬、化学肥料はもちろんのこと、植物性・動物性肥料も使用しない栽培法のこと

参考:マルカワ味噌公式サイト

喜多屋醸造店

味噌づくりに適した信州で、昔ながらの伝統的な技法を守りながらも地域の原料にこだわり、できるだけ低価格で良質の商品を届ける喜多屋醸造店。


全品遺伝子組替え大豆は不使用、米や塩にもかなりこだわり厳選素材のみを使用しているのに、パッケージにはあまりちゃんと書かれておらず…なのでここでご紹介させてください。


糀にする寸前に精米した、国産1等新米のみで造った手造り糀をたっぷり使用。この原材料と天然醸造でこのお値段でいいんですか?な一品。(赤)は肉や魚などのうま味の強い具に、(白)は豆腐や野菜などに合います。

原材料:大豆(国産)、米(国産)、食塩(国産)/酒精(国産) 
醸造法:天然醸造 1年

※信州みその白みそなので、関西の「甘味噌の白みそ」とは異なります。

こちらも人気

参考:喜多屋醸造店公式サイト

天然醸造・長期熟成にこだわりたいなら

山吹味噌

速醸の技術が生まれた際、逆転の発想で長期熟成させた味噌を作り続けた「山吹味噌」。今もなお、長期熟成にこだわり続けるメーカーです。


昔から、味噌は一番寒くなる時期に仕込むとおいしくなると言われている「大寒仕込み」です。

原材料:大豆(中国黒竜江省産限定 白眉大豆(契約栽培))、米、食塩
醸造法:天然醸造 18ヶ月

山吹味噌を代表する味がこちら。

原材料:大豆(中国黒竜江省産限定 白眉大豆(契約栽培))、米、食塩

参考:山吹味噌公式サイト

原材料にこだわりたいなら

マルマン

マルマンの有機シリーズの原料は、すべて内モンゴルの直営農場で栽培され、有機JAS認定を受けています。


一旦、中国の工場で仕込みを行ってから日本の工場で味噌を熟成させていますが、もちろんどちらの工場も有機JAS認定を受けており、味噌業界では国内第1で認定を受けたメーカーとのこと。有機へのこだわりは筋金入りです。

原材料:有機大豆、有機米、食塩
醸造法:長期熟成

こちらはスーパーでよく見かけます!

原材料:米(国産)、大豆(国産)、食塩(国産)、酒精

参考:マルマン株式会社公式サイト

ひかり味噌

良く見かけるナンバーワン、ひかり味噌。身近なところで買えて安心の原材料。

原材料:大豆(有機)、米(国産)、食塩(天日塩)

参考:ひかり味噌株式会社公式サイト

味噌は結局、どこで買うのがいい?

きのこもち
きのこもち

これだけリンク貼っておいて、こんな事言うのもアレなんですが…

味噌は保管状態の良いサイトで購入するのをおすすめします!特に酒精(アルコール)の入っていない生みそは、常温の倉庫で保管されていたら…はい、そうです発酵が進んで色も濃くなります。


「いつもと違う色味のものが届いた」や「パックがひしゃげていた」などのレビューもちらほら。


味噌は生もの、という理解がある管理者のもとで保管されているかは、結構重要なポイントだと思いますがどうでしょう?


なので個人的には、お取り寄せするなら「メーカーから直接」か「食材宅配サービスで購入」するのが一番安心できると思います。


特に食材宅配サービスでは、信頼できるメーカーさんと共同で作った商品を購入できるのもいいところ。(しかもそこでしか買えない、ちょっとお値打ち、とか。魅力的。)ぜひ検討してみて下さいね。

木桶仕込みだとおいしくなる?

伝統のある味噌蔵と聞くと、写真ようなイメージが浮かぶ方も多いのでは?「木桶仕込み」などとパッケージに表示されているものもありますよね。

木桶で仕込んだほうがおいしいのよね?

きのこもち
きのこもち

木材の表面には無数の小さな穴があり、さまざまな微生物が住み着いています。その微生物が味噌をおいしくしてくれる、というわけ。

ですが年々、木桶仕込みは希少なものとなっています。木桶を製造する桶屋は今では全国でたったの1社のみ。

きのこもち
きのこもち

木桶仕込みのみそは、生産量のわずか1%以下だと言われています!

木桶が少なくなった理由はいくつかあり、手入れのしやすいステンレスタンクが主流になった、木桶の寿命は100~150年、新桶が造られることがなく木桶職人が減った、壊れても修理できる職人がほぼいない、費用対効果が悪い、など。


「食の安全・衛生」という観点で考えた場合、木桶はメンテナンスを怠るとカビが生えやすいため、職人さんのこまめなお手入れが必須となります。


さらに、同じく木桶で仕込まれることの多い醤油と違い、味噌は固形物。桶の木片などが混入した場合、ろ過することによって取り除くことができません。

きのこもち
きのこもち

出荷前にろ過できないのは、不純物を取り除きにくくて不安が残りますね。

このような理由から減少の一途を辿る木桶仕込みですが、長い時間とともに木桶に住み着いた微生物が醸す味噌、おいしくないわけありませんよね。

また、木桶仕込みの多くは天然醸造です。(100%ではありません)あくまでも目安として「本物の味噌えらび」の参考にしてみては。

味噌の保存方法

味噌の賞味期限

味噌は発酵食品であり、安全に食べられる期間が長い食品です。


全国味噌工業協同組合連合会では、変化してこそ本来の味噌であり、種類も多いことから、賞味期限に関しては一律に定めるべきではない、とした上で、あくまでも目安として以下のように基準を設けています。

きのこもち
きのこもち

種類によって違うなんて知らなかった~。

参考:みその賞味期限表示に関するガイドライン|全国味噌工業協同組合連合会

開封後の保存方法

味噌は酵素や酵母菌が生きている「発酵食品」。では、開封後はどのように保存すれば良いのでしょうか?


開封前であれば、冷暗所で保存することも可能です。一度開封したものは風味が劣化しやすく、カビも生えやすくなるため冷蔵庫で保管するようにしましょう。


特に色が濃くなるのは温度が大きく関係しています。色の変化を防ぎたいのであれば迷わず冷蔵庫へ。


開封後は味噌の表面の乾燥、酸化を防ぐため「ラップをかけて」空気に触れないようにしてからフタをしましょう。そのひと手間がおいしい味噌を長持ちさせるコツです。

開封後は2ヶ月を目安に、できるだけ早めに消費するようにしましょう。


「夏場はお味噌汁を食べないからあんまり使わないな…」なんて場合には、少し意外かもしれませんが「冷凍」も有効な手段です!


生の味噌は発酵が進むにつれ味や風味が変化していきますが、冷凍は冷蔵に比べて酸化を防ぎやすいので、長期で使わない場合などは冷凍がおすすめ!

きのこもち
きのこもち

なんと!味噌は家庭用の冷凍庫にいれても凍りません!ちょっと固くなりますが、そのまま料理に使えます。

まとめ:「天然醸造」や「生みそ」の見分け方を知って、体にいい本物の味噌を選ぼう!

いかがでしたでしょうか?


じっくりと発酵・熟成させた味噌には、酵母菌や酵素がいっぱい。ぜひ本物の生みそで、その効果・効能を味わっちゃいましょう♪


「本物」と言われる調味料は、時間と手間が惜しみなくかけられています。確かに高いかも知れませんが、納得のお値段と言わざるを得ません。

きのこもち
きのこもち

品質・安全性の高い調味料は、高いけど、おいしい!と常々私は感じております。良いものを選びましょう。それだけの価値があります。

自宅の近くで納得できる品質のものが売ってない!できるだけ安全なものを口にしたい!それなら、無添加や無農薬などの厳しい安全基準を設けている「食材宅配」を始めてみては?


おすすめしたいその理由は…取り扱い商品の中から選ぶだけで安全性の高い商品を買えるため、日々のお買い物がめっちゃラクになるということ!


やみくもに原材料のチェックするの疲れちゃいますよね?実際のところスーパーではなかなか売ってないですし。


「大地を守る会」や「生活クラブ」「らでぃっしゅぼーや」では、国よりも厳しい独自基準をクリアした信頼できるメーカーの「本物の味噌」など、こだわりの商品を扱っています。

きのこもち
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添加物が入っていた場合「この食材宅配でOKしているということは、そんなに危険じゃないのかも?避けなくてもいいかな?」と参考になります!

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